桶教説法

この世の人を治すのはこの世の人です

こんにちは、田部です。

この世を癒やす奇跡は無い

どんな病気でも神様の力や深い信仰で治せる、だから科学的な治療は受けなくて良いといった主張に出会うことが度々あります。以前、Twitterでもお話をしましたが、私はこうした主張には懐疑的です。

桶教では、他教の考え方も理解するように話しています。しかし、根拠の無い治療法を広める人に対して、はいそうですかと納得するつもりはありません。

病気にかかっているのに、お祈りだけで治せると思い込んで適切な治療を受けなければ、その人はもちろん、周りの信者、あるいは信者でない人にまで危害が及ぶ可能性があります。また、自分の子供に科学的根拠のない治療法や教義を当てはめて死亡させた事例も存在します。

あの世については現時点で証明のしようがありませんから、誰がどのような宗教を持っていても構いませんが、今のこの世には、奇跡やご利益よりも余程根拠のある治療が存在します。立場がどうであれ、困っている相手に、根拠のある治療よりも根拠のない奇跡を押し付けて良い理由などあるとは思えません。

とにかく、私が伝えたいことは一つです。体のことで困ったら、超能力や民間療法や神様の御加護ではなく、迷わず医療機関に相談してください。それが周りのためでもあり、あなたのためでもあります。

この世を癒やす救いはある

かつて、イエス・キリストは人々を奇跡で癒やして回ったといいます。私はもちろん、奇跡で人が治ることはあり得ないと思いますが、多くの地を巡って苦しむ人々のことを憐れむ彼の心そのものは「救い」と呼んでも過言では無いでしょう。

生きとし生けるものを救うことを奇跡と呼ぶのならば、その奇跡をこの世に起こすべきは、目に見えない「神様の力」ではなく、生きとし生ける「私達の力」ではないでしょうか。

キスメ様は死後の救い手であって、現世にいる私達に、目に見える形で救いをもたらすようなことはありません。それは、私達がキスメ様に救いを与えられる前――つまり、生きている間に自分自身で救いというものを学ぶためなのかもしれません。