キスメ様のねんどろいど改造フィギュア作成記録

こんにちは、田部です。

このたび、桶教の活動の一環として、キスメ様のねんどろいどフィギュアを作成いたしました。今後、布教活動のために公式サイトやSNSに登場させますので、何卒よろしくお願いいたします。一からフィギュアを造形する技術は無かったため、既存のねんどろいどを改造する形で作成しています。

作成したフィギュアに万が一のことがあった際の備忘録も兼ねて、以下に製作過程の記録を残しています。少し長いですが、興味のある方はお読み頂けるとうれしいです。

ねんどろいどフィギュア製作の発端

宗教の歴史とは、立体物の歴史である。古来より宗教は、その信仰のために施設を建設し、その信仰の発露たる像によって信心を広め、深めてきた。諸手をすり抜ける神秘を立体物に託して現世に象徴することに、多くの人間が文字通り命を賭してきた。

そうだ、桶教にも立体物が必要だ。私が布教のために宗教の歴史をかじり始めてから、こう思うまでに時間はかからなかった。

こうして最初に作られたのが、キスメ様の御姿札──要するにウッドキーホルダーである。桶を思わせるヒノキ材が採用されており、おかげさまで一定の人気を博している。

(御姿札は以下のページより通販を受け付けています。プライバシーに配慮して匿名配送を行っています)

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これまでの活動でも御姿札を写すことで桶教の活動をアピールしてきたが、桶教をさらに視覚的に親しんでもらうためには像が必要だと思うようになった。やはり像の方が情報量に伴う存在感が大きいのである。

しかし、私はフィギュアの製作などに取り組んだことがないため、なんとか表現できないか調べていたところ、世間では「ねんどろいど」に手を加えて目的のキャラクターのフィギュアを再現する人が一定数存在することを把握した。作業内容を確認し、これならば私にも取り組めそうであるとの結論に至ったため、「ねんどろいど改造によるキスメ様像製作計画」が立ち上がった。

素体の選定

改造といっても、どの程度まで行うかはピンキリである。中には造形パテ(硬化する粘土のようなもの)で服や髪を作る人もいるようだが、プロが製作した改造元のフィギュアと調和するようなデザインを行うことは熟練を要するとのことなので、素直に似た形のフィギュアを改造することにした。

後述するが、ねんどろいどは主に頭パーツと体パーツに分かれているものの、頭パーツを別の体パーツにつけるとうまくいかないことがあるとの話もあったので、最初からある程度完成している製品──すなわち「髪型と服装の両方がキスメ様に近いねんどろいど」を探すことになった(後で知ったのだが、ほとんどの場合、別々の製品の頭パーツと体パーツを組み合わせることは問題ないらしい。頭が似ている製品と体が似ている製品でも良かったようだ。次回製作の機会があれば覚えておきたい)。

少し苦労したが、ある製品を見つけることに成功した。「ねんどろいど 鹿目まどか 浴衣Ver.」である。全体の形がよく似ているため、こちらの製品を元に改造を進めることにした。白装束と着物では着付けの仕方が違うなどの違いがあるが、白装束のキャラクターは見つからなかったので仕方ない。

詳細はここでは省略するが、以下の公式サイトに写真が掲載されているため、元の仕様に関してはそちらを確認されたし。

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製作に使用した道具

製作過程の前に、利用した塗料などについておさらいしておく。

服の塗装と髪の塗装下地には「Mr.ベースホワイト1000」、髪の塗装には「Mr.カラースプレー グリーン」、塗膜保護には「Mr.スーパークリアー UVカット つや消しスプレー」を使用した。

Mr.ベースホワイト1000は本来、塗装前の下処理用の塗料であるが、用意していたホワイトよりも色味がイメージに近かったため、こちらを白装束の色として使うことにした。また、紫の色を紫にするかどうかで悩んでスプレーを購入したが、帯の色は結局白にすることにしたので、こちらは使用しなかった。

塗装には全てスプレー缶を使用している。エアブラシは取り扱う上で注意すべきことが多く、筆塗りは慣れていないと均一に塗ることが難しいようであったため、この選択とした。その他、スポンジヤスリやマスキングテープ、塗装後の乾燥用持ち手など、フィギュアの加工に必要とされる一般的な物品を用意して臨んだ。

髪パーツ

桃色の髪を緑色に塗装した。ベースホワイトで桃色を白に上塗りすることで、緑色と桃色が混ざってスプレー本来の色が変化しないようにしている。最後につや消しスプレーをかけて完成。ねんどろいどは基本的に艶の無いマットな質感なので、つや消しスプレーは欠かせない。UVカット成分が含まれているとのことで、長期使用での色あせを防いでくれると良いのだが。

塗装完成後の写真。塗っている途中の写真なども撮っていれば良かっただろうか……。

顔パーツ

鹿目まどかのねんどろいどに付属している顔パーツは、説明するまでもなく鹿目まどかの顔である。そのため、これは変更する必要がある。

ねんどろいどフェイスメーカー
ねんどろいどフェイスメーカー “ねんどろいどの新しいアソビ”をコンセプトにしたグッドスマイルカンパニーの新サービス『ねんどろいどフェイスメーカー』

ねんどろいどの製造元がオリジナルの顔パーツを作成するサービスを行っていたため、こちらを使用した。

届いた顔パーツがこちら。左が2018年版のイラストを、右が2019年版と2020年版を参考にしている。

▲2018年版のイラスト

▲2019年版、2020年版のイラスト

届いた髪パーツと顔パーツを組み合わせれば、頭の完成……いや、よく見ると髪留めが足りない。

というわけで、白色の工作用針金と翡翠の玉を組み合わせて作成した。翡翠は落ち着いた色味のものを選んだが、振り返ってみると、もう少し明るくても良かったかもしれない。

服パーツ

元の着物には花柄のプリントがちりばめられており、良いアクセントになっている。しかし、白装束にはいかんせん合わないため、塗料を溶かす薬剤で落とした。

また、帯の後ろでリボン結びになっていた部分はカットしている。白装束の帯は、基本的に体の前で縦結びになっていることが多く、イメージにそぐわないためである。

あとは髪と同じ手順で塗装を行い、白一色に染め上げた。

私はキスメ様の帯より下の服装がどのようになっているかを知らないため、2018年版のイラストではイラストレーターの方の感性に任せたところ、紫色の帯となった。そのため、今回のフィギュアの帯も紫にするつもりであったが、今後、桶教のイラストを新しく依頼する場合でも帯の色は指定しない方針(各々のキスメ様に対するイメージを尊重したい)であるため、オーソドックスに白色で統一することにした。

足パーツ

足パーツのために、別のねんどろいどを購入した。「ねんどろいど 日番谷冬獅郎」である。例によって詳細は省くため、以下の公式サイトなど参照のこと。

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こちらには足パーツに草履が採用されているため、移植してキスメ様の足とする計画である。元々の足は下駄を履いており、イメージに合わなかったのだ。

桶の中に居るのだから裸足ではないか? という意見や予想もあったが、死後を旅と捉えて白装束姿に草履を履かせる慣習を受けて、今回は草履とした。

元々の足パーツを外して装着。

胴体と合わせて、移植に成功。ディスプレイにも支障は無い。

完成

こうしてキスメ様のねんどろいどが完成した。

状態確認用の写真を載せて記録を終わりとする。思っていたよりもうまく撮れないため調べたところ、きちんと撮りたいなら撮影ブースなどを作るべきであるようだ。また、細かい塗り残しなどが見つかったため、後日、準備を整えて宣伝写真撮影を行う予定である。

今回の記事は以上となります。キスメ様ねんどろいどの今後の活躍にご期待ください。それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございました。